hanaのひとりごと

1+1=2。でも「2=1+1」だけではないという話

伝説のバーテンダーさんがいます。

いろいろなレストランやBarに助っ人として呼ばれ、Googleマップで☆2だったお店を☆4まで引き上げてしまう人です。

評価を落とす理由で一番多いのが、

「味はいい。でも接客が悪い」。

彼は特別なテクニックよりも、やわらかな雰囲気と優しい会話で

「彼に会いに行きたい」と思わせてしまう。

オーナーからはサービススタッフの教育まで任されるそうです。

料理をサーブするときに、その日のおすすめをさりげなく紹介する。

会話の中で好みを聞き出し、自然に提案する。

でも——

それを教えても、なかなか身につかない。

なぜか。

「言われたことはやる。でも、それ以上ができない」

つまり“応用ができない”のだそうです。

1+1=2は正解。でも…

1+1=2。

これは誰がどう見ても正解です。

でも、

「2=?」と聞かれたらどうでしょう。

1+0.5+0.5

0.1+0.7+0.2+0.6+0.4

答えは無限にあります。

もし「2」が“お客様を喜ばせること”だとしたら、

1+1はその方法のひとつにすぎません。

「おすすめ料理の話をする」も、その中の一例。

それだけが正解ではない。

しかも、お客様が求めている答えが

必ずしも“2”とは限らないことだってあります。

私たちは「答え」と「方法」を欲しがる

多くの人は、

“正しい答え”と“確実な方法”を求めます。

それはたぶん、間違えたくないから。

言われた通りにやっていれば、責任を負わなくていいと思えるから。

でも人生は、本来トライ・アンド・エラーの積み重ね。

エラーのないトライなんて、ほとんどありません。

攻略サイトを見ながらゲームを進めるみたいに、

失敗しないルートばかり選んでいたら、

自分で考える力は育ちません。

そして教える側も、

決まった答えを渡すほうが楽だし、評価もしやすい。

こうして“応用できない人”が増える負のループが生まれるのかもしれません。

美容師の仕事も同じ

私たち美容師の仕事も同じです。

トレンドや季節感、

お客様の気分やライフスタイルを感じ取りながら、

「これ、喜んでもらえるかな?」

と想像し、考え、提案する。

デザインもカラーもサービスも、

毎回が“2”への違う道のりです。

正解はひとつじゃない。

だからこそ面白いし、難しい。

でもその試行錯誤こそが、

人の心を動かす瞬間につながるのだと思います。

“1+1”をなぞる仕事ではなく、

無限にある“2への道”を探し続ける仕事。

それが、本当のプロの仕事なのかもしれませんね。

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